被毛は弱酸性前後の状態から、アルカリ側に変化するにつれて、「イオン結合」が切断されると同時に「水素結合(水分を含むことにより おこる)」というもう一つの側鎖結合も切れ、組織がふやけた様な状態(これを膨潤という)になり、大変傷つき易い状態になります。  
                   
     水の場合、被毛が乾燥するにつれ膨潤は消え、元の引きしまった状態になりますが、アルカリシャンプーなどで膨潤した場合、被毛の内部まで入り込んだアルカリ剤は、水によるすすぎ程度では流しきれません。この残留したアルカリシャンプー剤により乾いた後でも、被毛は膨潤したままで、切れ毛などを起こし易い状態となってしまいます。  
                   
     
                   
      等電点でひきしまっている(弱酸性) 
丈夫で傷つきにくく、美しいツヤ、くし通りが良い、ハリがありからみにくい
 

膨潤する(アルカリ性)

アルカリで膨潤した被毛は、酸の力で中和しない限り、膨潤したままの状態が続く。
膨潤している被毛は一番傷つき易い

   
                   
     さらに、アルカリ性のシャンプーは被毛の成分である、たんぱく質を溶出して皮膚や被毛の保湿力を奪い、被毛をパサつかせ、皮膚も荒れて、フケ症状を作り出します。

 また、アルカリ状態の被毛にドライヤーの熱を当てると、ラニチオニンという本来被毛にない物質が生成され、被毛を硬くしてしまいます。

たんぱく質の性質上、一度硬化したたんぱく質は二度と弾力性を取り戻す事が出来ない為、傷つけないようにしてあげる事が大切です。